表裏一体&分離の料理人「1」

さて今回連載モノの第一段の記念(?)とし、
僕が一番影響を受けた二人の親父(業界では親方のこと)について。
良い親父、と出逢ったのは僕がまだ18歳で高校を卒業して初めて社会に出た右も左もさっぱり知らない時。
最初に入店した店はフレンチでは無く規模の大きいいわば洋食屋さん、
当時のコックさんは意識の低い危険な輩が多く、酒、タバコ、博打にオンナが蔓延しており、これがオトナの世界なんだぁ…と片足を入れて恐る恐るエンジョイしてました。
月日が経ち段々眼が慣れてくると周りの見通しが良くなります、すると一人だけ遊びを全くやらず、輩ともつるまずお洒落で誠実な副料理長が浮き上がって見えました。
その先輩から眼を掛けられ店を移る時に誘われステップアップする事が出来ました。
それから20年以上の月日が経ちました。
途中不義理をした事もありましたが、今では本当に何でも相談できる善き親父です。
親父に良く言われたコトバがあります、「人としても料理人としてもブレテはダメだよ!」
ほんのちっぽけな僕の大きな指針になっている良い親父のお話。


↑TブーS